北の大学生

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遊べ、学べ、大志を抱け

【受験生向け】北海道大学の授業形態・授業紹介【後編】

前記事の続きです。

お待ちしていた人には遅くなって申し訳ないです。

 

前記事を読んでいない方はこちらからどうぞ

 

www.hu-nikki.com

 

今回は授業紹介、特に選択科目で北大にはどのような授業があるのかということを紹介していきたいと思います。(教養科目のみ)

その前に前記事についての補足をいたします興味のない方は飛ばして頂いて構いません。

目次

 

単位について

一学期に取れる授業の数

基本的に大学の授業というのは一コマ90分で1時限目から5時限目まで入れることが出来ます。しかし、1時限目から5時限目までを毎日いれることはできません。北大では一学期に取れる授業の数が決まっていて、基本的に25単位までしかとることが出来ません。ここで基本的にとつけたのは、もし一学期の成績が良ければ27単位までなら取ることを認められているからです。

多分ここまで読んで、「単位と授業の数え方がよくわからん」「授業一コマで一単位じゃないの?」と思っている方がいると思うので、授業と単位の仕組みについて説明します。

授業ごとによって、定められている単位数が異なります。教養科目では英語Ⅰ、Ⅱはそれぞれ1単位、第二外国語は2単位、情報学Ⅰは2単位、数学や物理は2単位、体育学Aは1単位という形です。教養科目は1単位か2単位のものしか基本的にはありません。

ここで一つ例を挙げてみましょう。A君の時間割です。

情報(2単位)、英語ⅠⅡ(合わせて2単位)、ドイツ語(2単位)線形代数(2単位)、微積分学(2単位)、物理学(2単位)、化学(2単位)

この時点でA君は2×7=14で残り11単位取ることが出来ます。

なのでA君は地学と(2単位)と選択科目5個(2単位4つ、1単位1つ)を取りました。

実際に時間割表で作ってみるとこんな感じです。

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社会現象とゲーム、伊勢物語、統計学、チェコ語入門、体育学が選択になります。

割とありそうな時間割です。もしかしたら、そのまんまこれの北大生もいるかもしれません(笑)

 

さて、この1単位・2単位というのがどのように決まるかというと、予習復習にかける時間の量で決まることになっています。1単位のものは1週間で1コマ分(90分)の予習復習で理解できる・課題が終わる、2単位のものは1週間の予習復習に3時間必要ということになります。つまり、25単位取ったら1週間に必要な授業外勉強時間は25単位×1.5時間=37.5時間となり、一日当たり約5時間勉強しなければなりません。………大学生って大変だね(笑)

とはいえ、あくまでもこれは学校側で示した目安なので、実際に一日五時間しなくても単位は取ることはできますし、テスト前に頑張れば優秀な成績も取ることが出来ます。ただ、遊んでばっかりいると後々困っちゃうぞ☆

 

卒業に必要な単位数

卒業するには教養科目でも専門科目でも必要な単位数が決まっています。専門科目は学部や学科によってかなり違うので、なんとも言えませんが教養科目は大体一緒です。

文系は学部にもよりますが大体40~46単位、医学部を除く理系は46単位の全学教育の科目(教養科目)が必要です。そして医学部保健学科は40単位となっており、基本的に一年生のうちに全部取りきることが出来ます。もし保健学科の人がいれば、前期に25単位取れば、後期15単位だけで良いので、週8コマ、平均して毎日1、2コマと非常に優雅な生活を送れます。全休(一日休み)を作ることも不可能ではないでしょう。

そして医学部医学科は……53単位必要です!!

医学科の凄いところは、教養科目も多いがやはり専門科目も多いところ。他の理学部、工学部、農学部は卒業までに必要な単位数が80前後だが、医学部医学科は160単位必要になります!これはつまり、一年生の時の教養科目をちゃんと取っておかないと、二年生以上になって後々とることが難しくなります。
一年生のうちになるべく取っておくためには、前期25単位すべて取り、かつ良い成績を取って2学期にまた27単位以上取得しなければなりません。がんばれ医学科。そして医学科より専門科目が多いのが歯学部。専門科目179単位が必要になります。がんばれ歯学部。

 

卒業要件について今まで説明してきましたが、進級要件というのもあります。一年生のうちに32単位以上を取得していないと、自動的に留年になります。専門科目に入れず、もう一度一年生と同じ授業を取ることになります。2年生以降も教養科目は取れるので、なんとか頑張って32単位は取りましょう。

 

 

選択科目の授業紹介

選択科目の紹介に入る際に今までのことをちょっとまとめて振り返ります。北大の科目は実際以下のようになっています。

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一年生が受ける科目のことを全学教育科目と呼び、その中に「教養科目」「基礎科目」がぞれぞれあります。ただ、この全学教育科目のことをみんなまとめて教養という場合が多いです。この文章でも一年生の科目をまとめて教養と呼んでいるので、混乱しないように気を付けてください。

 

それでは、北大にはどんな授業があるのか紹介したいと思います。

 

アイヌ語系

北大にはアイヌ語の授業があります。北大ならではという感じですね。今の北海道の地名がどうしてこうなったか、アイヌ語でどういう意味なのかということを学びました。また僕の受けた授業では自分で北海道博物館に行ってアイヌの文化についてレポートを書くという宿題がありました。

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行くときは正直面倒でしたが、いざ行ってみると博物館自体久しぶりなこともあって、結構楽しかったですね笑。アイヌ語はもう使う機会はないですが、結構札幌近郊の地名なんかがアイヌ語だったりして面白いですよ。あと地元の友達にびっくりされるので興味のある方はぜひ。

工学的創成実験

先ほど紹介したフレッシュマンセミナーの一つで、これもいくつか種類があり、その種類によってやることが結構異なります。僕が受けた授業は人の心とその反応を工学的にみるというものでした。これだけ聞いてもよくわからないですよね笑。実際にやったのは何も知らない人に普通にカードゲーム(ダウトかポーカーだった気がする)をしてもらい、嘘をついているときとそうでないときの脈拍と発汗量などを調べ、次のゲームでそのデータをもとに嘘を当てていく…みたいなことをやりました。

他の班はなんかスマブラ(研究室になぜかスマブラがあった)でやられそうなときなどの発汗量と脈拍などを測っていましたが、どういう結論で何がわかったか忘れてしまいました笑。

 

宇宙探査の惑星探査の新展開

総合科目で1単位。主に宇宙のことをやるのですが、オムニバス形式(先生が毎回変わる)のでいろんな話が聞ける。そしてめっちゃわくわくする。太陽系はもちろん、その衛星や太陽系外の星の話を聞くのだが、個人的には地下海の話が最もわくわくした。地下海とはその名の通り地面の下にある海のこと。もしかしたら、そこの地下にはまだ見たこともない生命がいるとしたらワクワクしませんか?笑

 

こっからは、自分は受けていないけど面白そうな授業も含めて紹介していきます。

その他選択科目

蛙学への招待
蛙について主に学ぶ授業。めちゃくちゃ大変らしいが、楽しいらしい。蛙が好きな方はぜひ。

唾液のサイエンス
唾液について学ぶ授業。結構倍率が高く、各々興味を持った分野を調べて発表するグループワークなどがある。というかフレセミでグループワークのない授業はない

考古学フィールドワーク

考古学の発掘調査とエコミュージアム活動を体験する。これは普通の授業とは違っていて、夏休み中に合宿形式で行われる。楽しそう

海のフィールドに出よう

これも先ほどと同じように合宿形式。通称おしょろ丸。水産学部付属の練習船「おしょろ丸」を使って行い、イカ釣りやその解剖、操船の体験など様々なことをする。3泊4日で単位が取れること、そしてやはり楽しそうなことから抽選倍率が毎年すごい。水産学部は函館に行ってから乗せてもらえるので、基本他学部が当たるという噂がある。。。

南極学入門

南極について学ぶっぽい。珍しい授業。

ムーミン谷の仲間たち

ムーミンの話やその登場人物についての知識を蓄え、考察する。もちろん教科書はムーミン谷の仲間たち

歌舞伎研究

歌舞伎の歴史や分類、音楽について学ぶ。歌舞伎好きの人は必見。

ロボットは感情を持つか

ロボットがどこまで人間に近づくことができ、両者の違いはなにかということを学ぶ。タイトルからしておもしろそう。

 

こんな感じです。本当はもっと面白い授業はあると思うのですが、さすがにすべてを網羅するのは厳しいです。。

基本的に今あげたのは前期のもののみなっていますが、機会があれば後期の講義もまた上げようかなと思います。

先ほどこの選択科目を数えてみたのですが、前期の選択科目だけでざっと200講義くらいあります。さすがにすべてを書くことは出来ないので、これ以上は北大に入って自分の目で確かめてください!

 

では!